燃える男の赤いトラクターそれがお前だぜ(名波)
Subject: Re: 鈍足のサッカー選手
From: Tomohisa Sakata
Date: Fri, 30 Jul 1999 00:08:08 +0900
Thanks To: kunibe san
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■□ サカタ@長野(もうじきまたカナダ)と申します
/~~ In <379FD43F.BA2C5E0F@kskpln.scd.pb.nttdata.co.jp> , kunibe san wrote:
> サッカーの試合の中では、スピードだけじゃなくて、スタ
> ートするタイミングやコース取りも重要なのではないでし
> ょうか。同じスタートラインから走り出すわけじゃないし、
> スタートの合図があるわけでもないですから、100mの
> 速さが全てにはならないと思うのですが、如何でしょうか
この議論を読んでいて思い出したのですが、お正月に中山が出た『ス
ポーツマン大賞』的番組を皆さんご覧になったでしょうか。野球の盗塁
王たちに混じって、中山が飛び箱やダッシュ系競技で大健闘してました
ね。
最後の純ダッシュ競技で中山は盗塁王に負けたわけですが、あれを見
ていて野球の盗塁はヨーイドン(と駆け引き)であり、中山の仕事は判
断&ダッシュと次のプレーを呼び込む創造性だから、純ダッシュじゃ勝
てないのも道理かなと思いました(それにしては悔しがっていた私 ^_^;)。
見ていて楽しい優れたサッカー選手に必要なのは判断能力と創造性と、
そしてそれらを実現する運動能力の組み合わせでしょうね。トータルで
効果的な動きができれば、脚が速くなくても役に立つのだろうと想像し
ます。
イタリーに行く直前の名波は、もっと速い判断、もっと素早い移動と
モーションをみずからに課してプレーしているように見えました。シュ
ートのような横殴りのパスは美しかった(トルシエ監督は、そういう個
人的な向上をチームの戦力と結び付けようとする名波のやり方がえらく
気に食わなかったらしいけれど)。脚を速くすることはできませんが、
動きと思考速度は意志さえあれば上げることはできるでしょう。イタリ
ーでいい仕事をしてほしいなあ名波君 :-)。
Subject: Re: 名波は大丈夫か?
From: Tomohisa Sakata
Date: Wed, 22 Sep 1999 08:21:57 GMT
Thanks To: Tanaka san
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■□ カナダのサカタと申します
こっちではセリエAは見られないので(昔はサッカーダイジェストで見られ
たのに、放映権高騰がモロに響いているらしい..... ;_;) ベネチアの名波は
見ていないのですが.....
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名波が今やっているのは、日本人サッカープレイヤーが技術とインテリジェ
ンスだけでどこまで世界トップと戦えるかという実験でもあるように思えます。
ぶつけられたらとりあえず立っていられないのは行く前から誰もが分かってい
たことで、それをさせないよう名波も、また周りのプレイヤーも動かなければ
ならない。シーズン序盤で相手が強く、それができていないというだけのこと
なんじゃないかと想像します。
少なくとも私たち日本人は「名波はうまい」「名波を使えば面白いことが起
きる」ということは分かっているので、自分が監督なら名波が前を向きボール
を出す時間が作れるようチームをビルドアップするでしょうが、イタリーの人
々はまだ彼を知らないのだから仕方がない。名波を見てきている私たちまでが
「フィジカルがフィジカルが」と言うのは、やや短気に過ぎるのではないかと
思うのです。
たとえばWC98で「名波のフィジカルが弱くて辛抱ならん」とはおそらく
誰も思わなかったわけで(他の不満はあったとしても)、ベネチアがあのとき
の日本代表のごとく名波の持ち味が出せるチームになっていけば、こうも欠点
だけが出るはずはないでしょう。この先そうなっていくかどうかは監督のみぞ
知る、ですが。
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/~~ In < Re: 名波は大丈夫か?> , Atsushi Tanaka san wrote:
> こけたらFKやPKとってもらえると思ってるんやろな...
> それやったら、耐えて、耐えて、もっぺん耐えてからやっとこけろ...
> そしたら、 とってもらえるかも...
> こけてる間は、プレーできへんのやから、こけるわ、とってもらえんわ
> じゃ、はっきりいって大損。
> 体力的にも簡単にはいかないやろけど、こけることが損になることを
> もっと自覚せなあかんのちゃうか?
> その点、中田ってあんまりこけませんよね...さすが
なにかの本で(※)、当たりに強くコケなくなったせいで、中田は前よりも
脚の関節にストレスがたまるようになってきているとの記述がありました。体
重の軽い日本人が無理して立っていても体を壊すだけで、中田のように天性の
タイミング(96オリンピック代表のときからすごかった)で弾き返すか、あ
るいは今名波が目指しているであろう当たりをかわしていく方法を学ぶか、ど
ちらかしかないんじゃないかなと想像するのです。
(※)たしか「中田英寿 鼓動」小松成美著、確認できず
この異国の土地で、贅肉なしに 100kg を超えるカナダの兄さんなどとエレ
ベータで乗り合わせ、「こいつにフィジカルで勝てと言われても無理だ、いざ
となったらアキレス腱固めしかあるまい」と策を練るサカタでした。
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