アフリカンバンド再び ('96冬)
   From : Tomohisa Sakata
   To   : All
   DATE : 03-03-96  19:53
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  昨夜また誘われてアフリカンバンドを見に行きました。今度のは非常に
 リズム重視で(前のもそうでしたが)、前見たバンドほどエンターティン
 メントじゃなくミュージックぽくて、よかったです。特にボンゴの奴が最
 高で、そいつがステージから降りてくるときに、思わず最高だったぜ言っ
 て「ハイファイブ」(^_^;) をしてしまいました。ミキシングもよく打楽器
 を拾っていて、ボンゴが連打をするたびに頭蓋骨をシェイクされるような
 快感でありました。

  今度のバンドは明らかにバンクーバー在住の移民たちだったんですが
 (ドラムは白人だったし)、前の「ザイールから来た世界的に知られたア
 フリカンバンド」よりイイというのはどういうことだろうと思いながら見
 ていて、やっぱり前のバンドはその時思ったとおりアフリカの売れ線ミュー
 ジックだったのだなという気がしました。前のはダンサーなんかほんとに、
 プリンスのショーに出しても通用するくらいすごかったですからね。

  その点このバンクーバー地元アフリカンは、単に好きな音を追求してる
 アマチュア集団という感じで、素朴でピュアなリズムへの集中だけが感じ
 られて、気持ちよかった。実際曲はどれもこれもキャッチ―ではなかった
 ので、レコードだったらあまり面白くないと思うんですが、リズムの生々
 しさだけは非常によかったのです。おおアフリカ。

  ドラマーが白人というのも、案外よかった原因かもしれないな。僕はソ
 ウル系歌いあげボーカリストと同じで、黒人ドラマーが基本的に苦手なの
 です、リズムがジャストで、うますぎて。

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  そのあとグアテマラのバンドが出たのですが、ラテンというのはめっち
 ゃ踊るのが難しい。うちの愚妻が好きなのですが、僕は苦手なんです。座っ
 て見ていると、ロックというものがなんの影響も持たない世界というのは
 興味深いなあと思いました。ボーカリストは決してシャウトしないし、女
 の人の歌い方も力みがない。服装はかっこつけてないし、歌に楚々とした
 悲しみはあってもヘビーな苛だちや苦悩なんかあまりなさそうな感じ。面
 白い。音楽的にはどうということはないんですが、何気なく吹く女の人の
 フルートがやけにうまかったりして、感心してしまいました。

  言葉なんか分からなくても、ライブではこういうふうにリズムがあると
 客にどーんと受け入れられるのだから、バンクーバーではサザンオールス
 ターズなんて馬鹿ウケするんじゃないでしょうか。サザンはラテンそのも
 のではありませんが、初期なんかそのケが強かったし。声がだめでキヨシ
 ローは売れなくても、サザンだったらメロディだけで充分売れると思うの
 ですが。そういうことを考える人はいないんでしょうかね。ともかく一度
 来て、こういう企画ものであちこちでライブをやってみればいいのになー、
 なんて思ってました。

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