雨季に入らんかとするBC
■ 99/09/14(火) 12:49:14 □ 盗難保険の恐怖
Mと食材調達に出る。毎度のことながらカナダは本当に食材が安いなあと思う。
運びきれないほど買っても $20〜30 なんだから恐れ入る。こうして時間を心配
せず遊んだりのんびりと買い物をできたりするのは、つくづく幸せだ。自由業
でよかったと思う。
銀行でMが火災&盗難保険のことを聞いたのだが、レートを得るために郵便番
号を要求された。つまり住んでいる地域によって割り出された盗難危険度がデー
タとしてきっちりとあり、それにより盗難保険のレートが上下するわけである。
ここじゃ「万が一のための」盗難保険ではないんだなと改めて思う。日本じゃ
都会と田舎とでレートの差を出すほどのデータは蓄積されてないだろう。
で $360 がセット価格となったのだが(このエリアの危険度係数はこわくて聞
けなかった)、盗難が3階のここまで入るとも思えないし、火事が起きたらな
にもかもが金には代え難いので保険になど入っても仕方がないという気もする
(自分で火を起こして隣家への保証をする、ということはないとのこと)。
■ 99/09/15(水) 13:07:32 □ M学校に慣れる
初めて母さんから電話がある。ああ久しぶり、俺は仕事が終わりのんびりして、
Mは学校に行き始めたよ。友だちに嫌われてるとかいって心配してるよ、そん
なわけないのに。
こっちは変わりないよ、おばあちゃんとおばちゃんの世話が大変だけど、ケア
の人々が助けてくれるわ。あんたたちが夏に行った志賀の山に OKO・MK さんと
行ったよ、涼しくて気持ちよかったわ。父さんとは北村君の話で盛り上がる。
新潟3歳Sへ応援に行ったんだって、それは楽しいわ。母さんはやはりやや寂
しそうだが、OKO・MK さんが気を遣って優しくしてくれているらしいのが救い。
帰って来たMは、非常にいいクラスであったと今日はご機嫌であった。だって
水曜日の連中はいけすかないって言ってたじゃん。なにか私を避けているよう
な気がする、のけものにするつもりかしらって。「あれはあれよ、あたしが単
に緊張してたのよ。もう友だちもできたわ」。よかったよかった。母さんから
電話があったよ、割合元気そうだったよ。Mは母さんを非常に心配している。
■ 99/09/17(金) 16:16:36 □ コキットラムセンター
現在近隣最大のモール・コキットラムセンター。大きなモールなのだがうちの
Lougheed となにも変わりはなく、ほしいものが見つからぬ。まあ免許の書き換
えがメインだったので仕方がないのだが。免許の日本 -> BC変換はこんなん
でいいのかと思うくらい超簡単だった。日本の免許を渡し書類に住所を書き込
んだだけ。その住所だって単なる自己申告なんだから恐れ入る。日本に行った
らまた面倒な再変換になるのだが、日本の免許を保存しておいてもどうせ再発
行の面倒はあるのだから変わりはない。うまくすると大型二輪に書き替えられ
るし。
■ 99/09/19(日) 12:22:49 □ なつかしすぎるバンクーバー
初のBR家訪問。なんとなく鬱な日で、出かけるときには非常にダウンしてい
たのだが、Lougheed から Broadway に入ったところで景色が一変し、なつかし
さに包まれた。ああこれだ。これが住み慣れたバンクーバーだ。おお Cambie
St. だ Oak St. だ、懐かしすぎる。バスの窓から子供のように景色を眺めてし
まった。
バスを降り Broadway と Granville の交差点に座り、行き交う人と車を眺めて
いると、町の華やぎに胸が浮き立ってくる。「Broadway と Granville の交差
点に座り、行き交う人と車を眺めているのさ〜」とそのまんまやんけな歌詞が
浮かび、ギターを弾きたくなる。この、人が活動する町らしい生き生きした息
吹が、バキットラムにはないんだよなあ。うちの回りには皆ただ住んでいるだ
けという空気が漂っている。用があれば車で遠出をするし、一時的に住むだけ
だと割り切っているような。緑はたくさんあるけれど、その緑の色さえ人間と
は無縁な灰色に見える。
同じ郊外でも牧歌的な雰囲気が気持ちのいい Ladner に着き、BR家でこれま
たなつかしい 2 年ぶりのヨークシャープディンングをいただき、みんなと楽し
く話をし、なつかしい尽くしの一日となった。これまで一月俺は、あんなグレ
イな田舎にこもり一体何をしていたんだろうと思う。まあ仕事が入りバイクが
なく身動きが取れなかったのだから仕方がないのだが。
そう、バイクはMKとその父が直してくれた。おお俺の Exciter、会いたかった
ぜ。明日保険を済ませたらまた俺は自由だ。
------
FIFA サッカーはKVに3連敗、どうしても鬼にはなれず攻撃では手を抜き、そ
して守りでは裏を取られてしまう。「僕が最弱のチームを取るからトモはブラ
ジルを取れよ」とまで言われて屈辱に涙が出、フォーメーションを把握してい
る日本でプレーしてやっと勝てた。
MKとは話すことがたくさんあり、キリがないという感じ。ずっとあいつの部
屋で Linux 他の話をしていた。あれこれ見せてもらって面白かった。MKは、
俺とMに対して好意を持っているのが伺えるから一緒にいて楽しいんだよな。
若いから隠そうとしていながらも、俺たちを喜ばせようという態度が自然にに
じみ出てきてしまうのがスイートだ。BRが彼と二人でギブソンに住むかも
しれないのだが、そのBRの気持ちはよく分かる。
■ 99/09/20(月) 14:46:21 □ 復活モーターサイクリスト
ノースデルタハイウェイから Richmond を抜け 41st、Lougheed とたどって帰っ
てきた。疲れた。超久々のバイクなせいで肩が凝る。Mもヘルメットと慣れな
い姿勢に疲れきってしまい、たった1時間の行程で2度も休まねばならなかっ
た。先が思いやられる。
がしかし、心配していたハイウェイランは思ったよりもアンダーパワーを感
じなかったし、下に降りてしまえば勝手知ったるバンクーバー。一般道ならク
ルマよりもバイクの方が機敏に動けるから、周りの車の見落とし以外は恐くは
ない。まあそれが一番恐いので、細心の注意×2で走っているのだが。Cambie、
41st あたりを走っているときはピースフルで気持ちよかった。ああ帰ってき
たよ、バンクーバーとモーターサイクルライフ。そう思っていた。
------
だがしかしMが消耗し、SFU に送っていくというのにバスで行くという。
なんかえらい嫌われてしまった俺のマシン、とがっくりくる。お互い疲れてい
たせいでそれで喧嘩となってしまった。はあ。
仕方がないのでともかく一人で買い物に出る。錠前と晩飯のおかずを買って帰
る。これが徒歩だと1時間余の労働となるわけで、やっぱりバイクがあってよ
かったと思う。Mも慣れれば昔のように普通に乗れるのではないか。
■ 99/09/21(火) 13:30:09 □ いきなり駐車違反
朝の間にいきなり駐車違反切符を切られてしまった。車を停めるスペースが
ないところなので、1台分バイクで使っちゃ他の人に気の毒だなと車の群れか
ら3mほどずらして置いたのだが、その気遣いがまるきり裏目に出た。まさか
この位置で、しかもバイクなんだから切るまいと思うのは日本の感覚なんだな。
はあ。なんかバイクと自転車が冷遇されている国だわ。切符を切るならちゃん
と自転車バイク置き場をこの世の中に作ってくれ。
実際バイク乗りであることに疎外感を感じてるんだよな、この茫漠とした広が
りとクルマばかりが目立つ土地では。バイクが蹴飛ばされて倒れてるんじゃな
いかといつも思うし、他の車に見落とされぶつけられる危険は感じざるを得な
い。車に乗っていたら、こんな感覚は覚えないに違いない。
出かけた Future Shop にはなにもなかった。PD はむろんのこと MO も安い
CDR もないし、Zip ディスクも2年前から安くなってない。FAX-Answering
Machine は日本よりはるかに高い。MD ディスクも最安で $5 を超えてるし、
8mm テープも高いという具合で、まったく買うものなく帰る。カナダはメカが
進んでるのか遅れているのか分からん。コンピュータだけが世界水準にあるの
だが。
そのまま帰るのも業腹なので隣町 Port Moody を目指したのだが、これが思っ
たより遠かった。カナダは広い。バイクさえあればどこにでも行けると思って
いたのだが、こうして最も近い電気屋でさえ二丘越え、隣の町まで一山越え。
あまり買い物状況は好転しないかもしれぬ。
------
バンクーバーのダウンタウン東は、NYあたりと比べても遜色ないほどのドラッ
グ街となっているというレポート番組をMと見てしまった。見るからにおそろ
しいアディクツ(中毒者)がぞろぞろと登場する。ドラッグの本当の悲惨さが
骨身にしみる。ロックスターなどのアディクツが悲惨さを感じさせず、なにか
孤高のかっこよさを感じさせるのは、彼らがリッチで才能があり、金と周囲か
らサポートされているからに過ぎないのだ。一般人はこうなってしまうのねと
青ざめる気持ちがした。
Mにそういうと「なにいってるのよ、ロックスターもみんな死んじゃったじゃ
ないの、悲惨だわよ」という。それはまあそうなのだが、質のよいのを大量に
注入して死んだわけでしょ?一般人は安物をちびちび使い続け、ああして生き
ながら近づくのも恐ろしい襤褸切れのようになるわけじゃん。恐ろしいよね。
この番組を日本の渋谷あたりでも放送すればいいのに。
■ 99/09/22(水) 14:33:16 □ SFU は山の中です
Mを送って SFU に行ったのだが、どえらい山の中だった。日本の中央大
学を上回るなあれは。あれほど遠いと毎日送っていくのはとても無理だ。いや
はや、カナダはなにもかもが遠いと痛感する。うちより SFU に近いアパート
は存在しないわけで、カナダの学生は大変だ。
ガレージに一時バイクを入れてみたり、カードでガスを入れてみたりしている
うちにバイクと、自分の腕と注意力とに対する信頼感がだんだん甦ってきた。
もう自信を持ってぎゅっと走れる。やっぱり West Van に比べると交通のなに
もかもががさつに速くて疲れるところはあるのだが、注意さえ怠らなければ大
丈夫だ。
■ 99/09/23(木) 20:03:44 □ バッテリー上がる
久しぶりに雨になった。ああバイクが濡れて嫌だなと思っていると、アパート
管理人代理からの電話でとりあえず屋内駐車場に入れられることになった。急
いで出て行きバイクを移動しようとすると、バッテリーが上がっている。たっ
た一雨なのに。バッテリーは新しいのだが、2年乗らないとこんなもんだろう
か。
ここ2〜3日のツアーで、バイクがあってもせいぜい食材調達が楽になる程度
で、昔みたいになにかが革命的に変わるのではないと分かってしまい、気が抜
けた。今週はバイクで走りまわろうと思っていたんだけどあきらめて、F社に
仕事開始できますのメールを入れる。Oak にいたときには、バイクのおかげで
どこにでも行けなんでもできると興奮したけれど、ここからじゃどこへ行って
も茫漠としたハイウェイ地帯、なすすべもないという印象。
■ 99/09/25(土) 11:44:47 □ Rogers@home 完全に止まる
昨夜1時過ぎに Rogers@home が完全に止まり、3時過ぎに停電になった。
冷蔵庫の食べ物が駄目になってしまうと慌てて懐中電灯を探してブレーカーを
調べるなどしたのだが、アパート全体が停電となっておりアウト。窓の外を見
ると街灯はついているので、朝になって管理人が起きるまでどうしようもない
と寝る。
が朝になって風で木が倒れBC中が停電となったことが判明。あれま。9時過
ぎに回復したのだが、こんなに長い間停電になったのは子供の頃あったかどう
かというところで、日本じゃ考えられない。場所によるといまだ停電が続き、
ところによっては明日まで続くのだそうだ。丸一日電気がない生活というのは
しんどかろう。カナダって災害に弱いんだな。まあ Burquitlam じゃやや風が
あるという程度だったのだが、Surry じゃ木が倒れたそうであるから、山の方
じゃ大変だったのかもしれない。
------
23:51 とうとう丸一日ネット無しに過ごす羽目になった。はあ。まあ週末
だから緊急のメールなどはないと思うので、ギターを弾き MP3 を録音して気
を紛らわす。この白ギターを持つと、俺ってめちゃくちゃうまいなと思う。今
度もしバンドをやることがあったら、セミアコかフルアコを試してみるべきだ
な。
■ 99/09/30(木) 12:55:09 □ 東海村 Crisis
起きる早々Mに「悪いニュースだわよ」といわれる。うろたえないでというの
だが、そういわれるのは悪いニュースを直に知るよりよっぽど心臓に悪いのだ
が ^_^; ともかく、日本の原子力施設から過去最悪の事故が発生。頭の中に、
死の町チェルノブイリとなった東海村が浮かぶ。これが日本で起きるとは。日
本はどこだって人口密度が高すぎる。
ニュースを読むとやっぱり東海村で、作業員3人がその場で倒れたほどの放
射能が出ている。国内初の臨界事故だそうだ。つまり今までの事故は物理的な
「漏れ」であり、これはもっとも恐ろしい「核融合暴走」が起きてしまったと
いうことか。
------
核融合は収まり避難命令は解除されたとのこと。「チェルノブイリのような惨
事にはならなかった」とニュースは告げているが、多くの人が被爆したのは事
実であり、とり返しはつかない。今までは、「火力発電よりは汚染が少ないだ
ろうし、水力よりは環境破壊が小さいだろうから仕方がないのかもしれない」
などと考えていたのだが、こんな一部の人間のミスですべてがパーになってし
まうような脆弱なものなのだとは気づかなかった。たった一つの事故で、人が
住めないほどまでに地域を駄目にしてしまう可能性のあるものなんて、つくづ
く間違っている。
■ 99/10/03(日) 12:55:46 □ エルコンドルの野望実らず
│エルコンドルパサーは好スタートから先頭を奪い、
│果敢に逃げた。最後の約500メートルの直線に入
│り、一度は後続を引き離したが、ゴール手前で猛追し
│たモンジューにかわされた。
うあああああああ......。惜しい、惜しすぎる。うああああああ。
│アグネスワールドが仏G1制す!
うあああああああ、こっちはうまくいったのになあ......。惜しい、惜しすぎ
るエルコンドル。しかしこの他にもペルージャで中田が得点していたり岡田が
GP3勝目を挙げていたりで世界は大いにスポーツ日だったのだが、カナダの
テレビではカーリングをやってるのである。笑うしかない。
■ 99/10/07(木) 12:11:04 □ スイート・ミュージック
仕事をしながら聴いたキヨシローのニューアルバムがめちゃくちゃよかった。
ニュースになった「君が代」はうるさいだけでどうということはなかったのだ
が、その他の曲がすばらしい。タイマーズ以来の罵倒系傑作だ。多摩蘭坂ニュー
ミュージックをやるキヨシローは、俺はあまり信用できないのだ。
小沢健二の「今夜はブギーバック」という歌も非常によくて、ああ日本がな
つかしいと思う。こんな甘酸っぱい気持ちは日本にとどまっていたら味わえな
いわけで、切ないがちょっとトクしてるなと思う。
ニュースサーバーに流れてくる US 音楽の方には、高校時代の思い出が詰ま
り過ぎている。Allman Bros. とか聴くともう、俺はあの須坂の店の裏でこれ
を聴いていたんだなあ、あそこからこんな遠くまで来たんだなあとつくづく思
う。
■ 99/10/10(日) 11:38:28 □ 一人仕事の1日
ずっと「バンクーバーの秋、長雨です」って感じの天気が続いていたのだが、
今日はピーカンになった。皆はSTの「ギブソン夢の家」でサンクスギビング
なので、気持ちのいい日を送っているであろう。
俺は一人で仕事。ルーリードの「ベルリン」を聴きながら仕事をする。昔は
ヨーロッパ的に退廃的でかっこいいなあなんて無邪気に思っていたのだが、今
は歌詞が皆聞こえてしまうのでダウナーでしんどい。こないだのドラッギー番
組の恐ろしくミゼラブルな人々の姿がまざまざと思い浮かぶ。ジャニスジョッ
プリンみたいにきれいなまま死んでしまった人々ではなく、こういう人々に向
かってルーリードは歌っていたんだなとやがて気がついた。それは、俺にはお
そらくできないよ。たいした男だ。
----------------------
昨夜久々に「むらさきのごはんで Go Go」という Real Audio ラジオを聞い
たのだが、なんかこの日本の平均的おつむ ^_^; の女の子って独特の魅力があ
るよなあと思った。爛漫でかしこぶらないこの愛らしさは、カナダの女の子に
は感じたことがない。京都で舞子さんと酒を飲む楽しさというのは、きっとこ
ういうところにあるのだろう。
LDがMと文化に関して議論をするとき、熱くなると彼女はたいてい日本に
対して、特に「ぶりっ子・建前文化」について非常にネガティブなトーンにな
るのだが、なんかLDが日本にいた2年間というのはよっぽどつまらない奴等
ばかりが周りにいたんだろうかと不思議に思う。周りが年取った教師たちだけ
だったなら分からないでもないが、同年輩だっていただろうし、平塚・横浜と
いう土地柄が特別にヘンだとも思えないし。こういうむらさきさんのような、
たくまざるかわいさがあり気の休まる人が日本には多いと思うのだが、なんで
あんなに日本嫌い(とは本人認めないだろうけど)なのかよく分からんな。俺
とはまったく問題なく気が合うというのに。
LDが批判する「自動販売機乱立による電気エネルギー浪費」にしても、自
販機がカナダの大型家庭用冷蔵庫とそれほど消費電力が違うとも思えないし、
カナダより日本の人の方がまめに電気を消したりするし車の燃費などにもうる
さいから(なにせ物価が高いから)一人あたりのエネルギー消費は少ないので
はないかと思うのだが(仕事の合間を割いて資料など探してられんので議論に
加われなかった)。なんか実際よりもイメージが悪いんではないかと思う、日
本って。
■ 99/10/13(水) 12:36:18 □ バイク死す
バイクがついに押しがけでもかからなくなってしまい、10回プッシュスター
トを試みてあまりの過激な運動に気分が悪くなってしまい断念した。歩いてモー
ルに行きバッテリーチャージャーを買ってきたが、滅茶疲労。それに本当にバッ
テリーが問題なのか分からないんだよな。ライトがちゃんとついてるのがいや
な感じ。
> 日本は産業界を中心にして省エネルギーの努力が続けられた結果、先進
> 諸国の中では比較的国民一人あたりエネルギー消費量が少なくなってい
> ます。
こないだのLDの議論に関する資料が見つかった。やっぱり一人あたりにな
らすと米国のちょうど半分、先進国中最良値を示している。米国とカナダのラ
イフスタイルが違うとは思えないので、俺の感じていた通りだった。走ってい
る車の日ごとの走行距離、巨大冷蔵庫と電気式のレンジ・オーブンくらいしか
違いは思い付かないが、省エネしないと金が掛かって仕方がない国とそうでな
い国の違いだろう。Mに聞いたところ、セントラルヒーティングが最大のもの
だろうとのことだった。あ、なるほど。Mも日本のエネルギー効率のよさは知
らず、驚いていた。やっぱり日本ってイメージが悪いんだよね。
----------------------
バッテリーの充電は数時間で済んだのだが、案の定セルモーターは動かなかっ
た。がっくし。セルに電気を流す部分のパーツが壊れてるみたいな感じがする。
合うパーツがあるかどうか...... (=_=)。またあったとしても、遠くのバイク
屋まで持っていって帰りの手段がないのをどうするか。ため息である。まあと
りあえずプラグを掃除すれば押しがけで当座の用事には使えるはずだが。
■ 99/10/19(火) 13:33:22 □ BR家4度目の引越し
BR家の引っ越し手伝いで、帰りが夜になってしまうだろうとスカイト
レインに乗って出てきたのだが、川を渡ったところで1時間のバス待ちとなっ
てしまった。これじゃ到着する頃には積み荷が終わっている。はあ。
カナダはまったく車がないと全然駄目なのが腹立たしい。たとえばこのスカ
イトレインは駅も車両も完璧に無人化され野中の駅にはトイレがなく、回りに
は建物が一切なく、ハイウェイを渡ってマクドナルドに行きトイレを借りよう
とすると横断歩道がない。郊外からここまで車で来、駐車場に止めてダウンタ
ウンまで行くというのが主目的なのは分かるが、徒歩の人間がこのトレインを
使って暮らす場合の考慮が一つもないというのがひどい。
だいたいこの広大なバンクーバーに市内鉄道が1本しかないというのが間違
いなのだが、大規模集中投資が必要でこつこつ作りながら使用することができ
ない電車路線はやはりカナダでは作れないのだろうか。それを考えると、需要
と供給が鶏と卵だよな。
----------------------
6:06 pm、トラック3往復してようやく大物が片づき飯。細々したものがま
だ1杯分くらいあるが、これは今日やらないとのこと。BR家には高いものは
なにもないが、4人家族とは信じられないほどたくさんモノがある。
まあともあれ今度の借家の方が、前のアパートより景色がよくてはるかにい
い。ギブソンのST家が絶景だとかで皆が騒いでいたが、遠くの地平以外に家
一軒も見えないこの家の景色もなかなか得難いものだと思った。フェリーに乗っ
て仕事に通うギブソンに比べたらはるかに生活が便利だろうし。
----------------------
疲れていてなにもする気がしないので、HKに送ってもらった U-23 日韓戦
と代表イラン戦を見、HKに感謝メールを書く。
=======================
◆オリンピック代表:スコアは 4-1 と大差だったのだが、大騒ぎになったほ
ど日本がいいというわけでもなかったね。興奮気味の報道から想像したやりた
い放題というイメージは 4-0 になったあとの 10 分ほどだけで、全体に日本
の攻めは美しいわけじゃなかったし、韓国の直線的な攻めも悪くなかった。試
合を決めたのは審判がなぜか流した後半早々の韓国 PK が一番大きいだろう。
あれで 2-1 になっていたらもっと接戦になっていた。
中田も「王様」なんていわれていたけどコンディションが悪かったのか、ミ
スの方が目立っていたよね。ある時期のフル代表でのパスミス連発中田に戻っ
ていた感じ。「ペルージャじゃあのタイミングで通る」って新聞は書いていた
けど、受け手との 45 度のズレのうち 20 度分くらいはいくらなんでもミスだ
ろうと思う。
が中田の速すぎるパスにチームが影響されて、どんどんきついパスが誰から
も出るようになっていくところがフル代表とは違う。若い連中は学習能力が高
い。きついパスのトラップに関してはフル代表よりはるかにうまい選手が揃っ
ているので、あのパスがすぐに通るようになるだろうし、そうなればやはり面
白いサッカーが見られるだろうなと思う。
しかしこれを見ると、このチームには深く考えずにパンパン簡単につないで
しまう小野の方が面白いのかもしれないと思ったな。小野と中田を比べたら中
田の方が絶対に信頼できるけど、中田にゲームコントロールを任せて彼の力で
状況を打開しチャンスを作っていくチームよりは、小野が基点となって突如ワ
ンタッチパスのピンボールが始まってしまい、それがいつ止まってシュートに
なるのか分からないようなあのオーバードライブ状態をまた見てみたい。ああ
いう状態って全員の思考速度が加速していると思うんだよね。技でも力でも勝
てない日本ならば、このアイデアとひらめき部門で勝負してほしい。あのワー
ルドユースを見ていたときのワクワク感は、それがあったからなんだよね。
まあ小野が中心だと相手が強くなったら中盤での競り合いの弱さに大きな不
安があるけど(ユース決勝のスペイン戦のように)、あのユースチームに中村
が変化をつけるというチームの方が見てみたいような気がするよ。
----------------------
◆ イラン戦:なんか皆が一生懸命プレスをかけてボールを拾っているけれど、
そこから先なにをすればいいのかが誰も分かっていないのが腹立たしい。トル
シエの指導で混乱していると解説は言っていたが、伊東なんか見てるとイライ
ラする。ボールを拾う力は人一倍あるくせに、そこから先へ1つも面白いこと
をしてくれない。Thinking Speed が十人並みなんじゃないかと疑ってしまう。
三浦もドリブルをしてはみるけれどボールのさらし方がJリーグくさくて弾
かれてしまうし、奥も同様。三浦がいるからその後ろにいる相馬は存在価値が
分からない。やっぱり名波も中田もいないと、攻撃をひらめく選手が日本には
いないんだなと悲しくなるような前半だった。いっそ中田が U-23 なら中村を
フル代表に回してほしかった。
後半に入った澤登と久保がなかなかいいところを見せてくれ、やっとまとも
なチームになりかけたけど、その二人以外は全員守備に入ってしまい後半は押
し込まれまくっていたね。それを修正しないトルシエがにくらしい。DMF に三
浦じゃなく守備のうまい選手を入れその分サイドを上げるなどいくらでもやり
方はあるだろうに。あんな押し込まれ状態を 30 分も放っておくなんて、愛情
が感じられないよね。
しかし2年後は U-23 が代表になるのが既定の事実かと思うと、そのチーム
をうまく動かしているトルシエにやめてほしくはない。俺はこう思うし、それ
がサッカー協会の考えなんだろう。まったくなんとも言い難い監督である。日
本中からフル代表に対するネガティブ波を受けていても平然としていられるこ
の神経は、いったいどういうところから来ているのだろう。これがヨーロッパ
人なんだろうかと考えてしまうね。
=======================
目次へ(index)