呆れたケーサツのお話 ('93春)
    「サカタ家の猫が家出をしたときのお話」(100%実話)

     猫と馬のことでは一瞬も冷静でいられないサカタが、速攻で「迷い猫、探
    してください」というビラを作って夜の町に貼りに行きました。人の家の壁
    に貼ってはあまりに迷惑、ここは電柱しかないであろう。ぺたぺた。-------
    と、そこに間が悪くもパトカーがやってきました。まずい。これっていけな
    いんだろうな、たぶん絶対。

    警官 「あーなにをしとるのでありますか」
    サカタ「見てのとおりです」
    警官 「これはね、軽犯罪法違反だよ」
    サカタ「あ、そうですかすいません。ですけど、これより他にテがなくて」
    警官 「なるほどね。ちょっと待ちなさい」


     その警官はトランシーバーでなにやらごにょごにょと連絡を始めました。
    なんでもいいから早くしてくれないかな。------と、数分後、《応援のパト
    カー(!)》が警官をごっそり乗せて現れたのです。------えーっ?!?!

     写真をバシバシ撮られるサカタとビラと電柱。なんだこれは。

    サカタ「なんですかこれは(すでに怒っている)」
    警官 「なんですかって、証拠だよ」
    サカタ「私を逮捕するつもりですか(馬鹿にしている)」
    警官 「そうですよ」

     なんとワタシは、迷い猫を探していて逮捕されてしまったのです。

     その後警察署に連行され、数時間に渡って取り調べを受けるサカタ。馬鹿
    げたことに、5〜6人の警官がサカタ一人に付きっきりです。これは、完全
    にヒマつぶしにされている。


    警官 「えーそれで猫の名前は?」
    サカタ「ふざけてるんですか?」
    警官 「いや、検察庁に送る書類だから正確に書かないとね」
    サカタ「なんでもいいから早くしてくださいよ、猫を探すんだから」
    警官 「かわいいんでしょうね」
    サカタ「ふざけてるんですか?」
    警官 「いや、お気の毒だと思いまして」
    サカタ「だったら私を捕まえないでくださいよ」
    警官 「いや、決まりだからね」
    サカタ「なんでも決まりを守っていればいいなんて本気で思ってるんですか」

     かように、まことにまことに不毛な取り調べが延々と続いたのでした。後
    日、私を捕まえた警官からTEL。

    警官 「調書を署長が見てね、送検は許してやれとのことなので」
    サカタ「当たり前でしょ、私は猫を探してただけの一市民ですよ」
    警官 「それで手続きがあるので今来てください」
    サカタ「いやです。そんな、上にも通らないようなくだらないことでいちい
            ち捕まえる方が悪い。自分でなんとかしてください。」
    警官 「なにー?! こっちは親切で言ってるんだぞ!」

    サカタ「親切な人というのは、最初からあんなことで人を何時間も拘束した
            りしません。さらにこのうえ人の都合も考えずに『今来い』だなん
            て、よく言えますね。どこまで警察官っていうのは非常識なんです
            か。自分で言ってて恥ずかしくないですか。」

     てなことをイキマいて、サカタはえらい目にあいました\(+_+)/どか〜ん。
    長くなったのでおしまい。猫は3日後にけろりと帰ってきてました。


     人騒がせなその猫、とサカタの弟





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