Cry, baby, cry
■ 00/06/02(金) 17:05:44 □ 後日談
5時帰宅、日本へ生まれたよと電話をして寝、目覚ましで 11 時半に起き、
昨日立ち会ってくれたサポート部隊3人にMは大丈夫だと電話を入れる。BV
は俺の報告にまた泣いていた。ありがとう、もう大丈夫だ。少し休んでから病
院に向かう。SHとBRが来てくれていた。祖母BRも初の孫娘誕生に喜んで
くれている。ありがとう。傷の回復は問題ないらしい。俺はなにをするエネル
ギーもなく、ただベイビーが泣くたびにゆすってやり、Mが目を覚ますと話を
してやるだけであった。
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飯を食いに帰り、夕方もう一度ヘルプ。もう非常に非常に疲れていて、ベイ
ビーを抱きかかえるだけでも疲労を感じ、カートに戻す。Mは今日一日訪問を
受けた、Dr.Bほか病院関係者からの話を聞かせてくれる。「手術でベイビー
が出てきたときに、ドクターたちから『わお。こりゃ Pretty なベイビーだ』っ
て声があがったんだって」。たしかにシワはないし四肢はのびやかだし色は鮮
やかなブラウンで、欠点の見つからないきれいなベイビーである。ベイビーを
飽かず見ている親というものを今まで馬鹿にしていたが、どんな顔なのかを確
かめたくて俺自身が何度も何度もベイビーの顔を覗き込んでいる(笑)。身体
もしっかりしていて首も強い。心配していた血小板数も、検査の結果正常。まっ
たくのところ、文句のないベイビーが生まれてきたなあと思う。苦労の甲斐は
あったのだ。
Dr.Bはまた、すばらしいサポートチームだったとほめていたそうだ。たし
かに4人とも役割分担が自然にできてよくやっていたと思う。SHは俺が休む
ときの交替応援役だったし、BVは3度の出産経験からメルがどこをどうして
ほしいのか分かっていたし(彼女は三度の出産がすべて C-section だったの
で、その精神的ダメージを理解して一番同情していた)、LDは俺の支えであっ
た。
しかしあれは本当にすさまじい出来事だったが、いい経験だったというよう
な言葉すら出てこないな。出産に立ち会ってよかったかともし人に聞かれたら、
あの場に俺がいなかったらと思うとぞっとする、としかいいようがない。あん
な状態でもMがいてほしかったのは、やっぱり誰でもなく俺だったのは明らか
だった。
10 時に帰宅、がくりと寝る。
■ 00/06/03(土) 09:54:13 □ 早くも育児ノイローゼ
出産日前日からストレスでものが食べられずやばそうだと思っていたのだが、
昨夜から胃が痛くなり、今朝激痛で目を覚ました。食べ物が胃に入ってさえい
ればなんとかなるが、不眠とストレスと不摂生が身体にきている。しばらくは
気を付けないとやられてしまう。
などとややのんびりしていたら、疲れた早く来てくれとMから電話。「ベイ
ビーが四六時中ミルクを求めるから眠れないのよ」。げげ。
で急いで病院に来てみると、ベイビーのせいで眠れないのと傷の痛みで消耗
していたらしい。チューブはすべて取り外されており、回復は順調な様子なの
だが。とりあえずベイビーを預かってMに食事をさせると、腕を振り回してい
たベイビーが自分の指で目をひっかいて火がついたように泣き出した。うわう
わうわすまん、止められなかったんだ、泣かないでくれ。いったん泣き始める
と激情が激情を呼ぶようで、本当にえらい勢いで、呼吸が止まるのではないか
と恐ろしくなるほどに泣きやまない。結局Mが食事を中断せざるをえなくなる。
昨日はぜんぜん泣かないえらいベイビーだと思っていたが、甘かった(泣)。
昨日までは麻酔が残りベイビーがストーンしていたんだろうか。
その後も何度も強烈に泣かれまいった。泣くのをどうしても止められないと
きには、つくづく無力感を感じて嫌になった。眠れないのと傷の回復が思った
ほどではないのにMは落ち込んでいるし、2人揃って早くも育児ノイローゼか
と思う。
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夕方になってからベイビーが乳首の咥え方を学んでくれたとMの機嫌がよく
なり助かったが、明日もあさってもその次の日も、大変なことには変わりなさ
そうだ。せめてベイビーがコットで1人で寝てくれれば助かるのだが、抱いて
ないとすぐに泣き出す。が、「昨日までおなかの中でずっとマムとタッチして
いたんだから、たった2日で離れ離れになんてなれないのよ」とのMの解釈は
論理的で納得する。一番重要だという肩抱きゲップ出しも何度か成功した。今
はともかく疲れていて俺の学習意欲が低調なのだが、家に戻ってきたら一生懸
命世話の方法を習おう。あんな小さなベイビーに、神も仏もないものかといっ
た勢いで泣かれると、まったくたまらない。
■ 00/06/04(日) 12:21:13 □ Cry Baby Cry
10 時半に来院。Mは初めて椅子に座っていた。手術跡は想像していたより
も回復しており、出血さえ順調に止まれば明日退院が可能らしい。どうかそう
なりますように。うちにさえいれば、ベイビーが泣くとき以外は休めるのだか
ら。
MKとBRが来てくれたので俺はひと休みに帰る。また胃も痛くなってきた
のでなにかを食わないとと、Fujiya でアジフライと梅干しを買って帰る。う
まい。日本のご飯は本当にうまいよなあ。日本飯の美点はこうしてオーダー&
テイクアウトができるように、なんでも即座に完成し、そしてたいがい誰が作っ
てもうまいというところにある。
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1時間仮眠して病院に戻る。そのうちにまたベイビーが泣き始めてしまった。
このベイビーの猛泣きというものは、虫歯をドリルで削られるような思いがす
る。声帯の許容能力の 200% は振り絞っているなと思え、これで体がおかしく
ならない方が不思議。どうも原因があるようでないような泣き方で、ほとほと
弱り果てる。唯一の解決策はMの胸に吸い付かせることで、しかしこれでは俺
には手助けができないし、Mが少しも休めないのである。よわった。
Cry, baby, cry. Make your mother sigh.
She's old enough to know better.
Cry, baby, cry.
とジョンは歌ったが、......ひどいではないか(泣)。
まあともあれ明日、明日退院できればMは休める。クライベイビーも、いく
らなんでもいつまでも続かないだろう。食べ物を食べ内蔵を使い始めてたかだ
か2日なのであって、食事やガスをうまく処理できなくても無理はない。
ベイビーというのは顔がまだ決まってないようで、眠っているときはまさに
天使のようで、起きたときはなにがなんだかまだよく分からんとあたりを眺め
回す不審げな顔になり、機嫌が悪くなり泣き出したときにはまるで意地悪ババ
アのような顔になる。早く世界を目で見て把握するすべを覚え、寝ても覚めて
も天使の顔で定着してほしいものだ。
■ 00/06/05(月) 08:11:43 □ M退院
Mはシャツを着込み、今日まさに退院すという体勢になっていた。昨夜はナー
スがベイビーを3時間預かってくれたそうで眠れ、ミルクの専門家のクリニッ
クで心配するないずれ出るとアドバイスを受け、昨日までの慢性腹八分目状態
から実際に腹いっぱいになったベイビーはよく寝てくれ、順調。ドクターが傷
をチェックし、大きな問題がなければ予定通りの退院となる。よい方に向かっ
ている。今夜はMもリラックスできることだろう。
そして Dr.Bの診察がやっと済み、車にシートを括り付け、9時に帰宅。お
疲れ様でしたー。The biggest ever お疲れ様でした。いつもの TV の前でベ
イビーを抱いているMは、まさに夢がかなったという感じである。リラックス
したのがてきめんに効いて、ミルクも出てきたようだ。
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01:37am そして初日から育児ノイローゼです。俺が何をしても泣き続ける。
最後の切り札補助ミルクも受け付けてくれず、疲れ果てているMの胸に吸い付
くまで泣き止まない。昼間の病院での流れと変わりないのだが、一日中こうだ
とやはり参るわ。全身痛みだらけのMが休めないのがなによりつらい。どうに
も手助けしようのない無力感にさいなまれる。
人間のベイビーだけがなぜにこれほどに手がかかるのだろうとMに聞いて
みると、脳がほかの動物とは比較にならないくらい発達し重いから、生まれた
時点では体のほかの部分に比べて1年ほどもまだ発育途上なんだそうだ。1年
経ったらやっとほかの動物のベイビー並みになるのだろうか。腹がくちて機嫌
のいいときはかわいいが、それでもいつまた泣き始めるかと緊張して見つめて
いることしか俺にはまだできないという状態。
■ 00/06/06(火) 13:36:55 □ 名前が決まりつつある
SHとBRとノバスコシアからの客JDが来訪。BRが散らかりきった台所
を片づけてくれて助かった。SHが、「こうして日を追うごとにこの子を見て
いると、将来はすごくスレンダーでエキゾチックな子になるなって思うわ。そ
うなると、トモが考えた『萌』という異国風の名前がぴったりだわね」という。
「オーセンティックな感じがするよね」と俺も同意する。『坂田 ** 萌』とな
りそうだ。
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さっきベッドメイクをしていて、Mが 300 日間欠かさずつけてきた妊娠記
録が、あの「明日誘発出産となる」というショッキングな電話を受けた時点で
止まっていることに気が付いた。こうして玉のようなベイビーが生まれてくれ
て本当によかった。これがよくないことになっていたなら、この 300 日のダ
イアリーが悲しすぎた。
■ 00/06/09(金) 12:16:08 □ Moay Sakata と決定す
昨夜はベイビーがよく眠ってくれたそうだ。よしよし。俺が寝ている間に名
前相談が進行しており、Moe ではどうしても『モー』という男子名として読ま
れてしまうとのことで、『Moay』というスペルにすることになった。つまり
『モーエイ』だ。なるほど。ややこしいがカナダ人はローマ字を読めないので
仕方あるまい。日本じゃ萌で済むんだから問題はないだろう。
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ベイビーの初検診。Dr.Bのオフィスで初めて Moay Sakata という名前を公
式に使う。やはり「なんて読むの?」と受付でいわれてしまい、がっくりくる。
まったく名前は厄介だ。まあしかし漢字でも読めない名前の人は多いわけで、
これは世界どこでも仕方のないところなのかもしれない。ベイビーはごく順調、
体重も出生体重を早くも超えてくれた(標準よりやや早い)。
夕方STとKRがベイビーを見に来る。こないだまでなら本当にデリケート
な可憐さを備えていたのだが、ここ2日で食いに食ってまるまる太っているの
で、寝ている姿はどこの赤子ともあまり変わりないジャガイモまんじゅう。本
当はかわいいのになあと悔しかった。これも親バカフィーリングだろうか。目
が覚めて目を開けていればちゃんと美しいのだが、寝ているとまるで俺の赤子
時代そのものの豚児である。
■ 00/06/13(火) 15:47:17 □ ベイビーガス問題
昨夜のむずかりからの続きで今日は萌が泣きやまず、2人がかりであやして
数時間、やっと今寝てくれた。Mと2人でため息をつく。おなかのガスがうま
く出せないらしい。
それにかかりきりでユーゴ−スロベニアの 1st を見逃したのだが、0-1 で
ハーフからゲームが再開し、あっという間にスロベニアが 2 点追加してしまっ
た。あまりの不甲斐なさにユーゴ選手が切れかかっているのが目に見え、案の
定ミハイロビッチが退場になってしまう。これはのっけからチーム崩壊かと思っ
たらあにはからんや、そこからストイコビッチをはじめるとするスターたちの
チームプレーが冴え渡り、3点取って追いついてゲーム終了。後半のユーゴサッ
カーは美しかった。ストイコビッチが前回出場から 12 年間待ちこがれた欧州
の舞台なのである。ヨーロッパで認められるという魅力を捨てて日本のチーム
に尽くしているストイコが、ヨーロッパで輝く最後のチャンスなのである。彼
が存分に残光を見せられるトーナメントであってほしい。
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今日はさすがのMも、ベイビーのぐずりようにまいっていた。夜早くにベッ
ドに入ったのだが、それから延々2時間ほどベイビーが眠ってくれず、俺もあ
やし疲れた。ベイビーというのはいつ泣き出すか分からないので、膝に抱いて
あやしていると本も読めないし、俺の場合サッカーすら気を入れて見ることが
できない。ただひたすらベイビーの顔色を伺っているだけで汗がにじみ出てく
る。まったく難儀なシロモノだ。
しかし夕方、今日もまったくなにもしなかったなあと思いつつ、「だけど一
日を無事に過ごすということは、すなわちこの子を一日分成長させることなの
だよな」と考えていた。つまりいったん子どもができてしまうと、完全に無為
な一日というものはなくなるのである。この子どもを持つということが人生で
もっともすばらしいことだとは依然思わないが、人生から無為な一日というも
のを除去するという機能においてこれは感謝すべきことなのかもしれない。こ
の子がこの先どんな人生を送るのか、俺の人生と比べてより楽しいのかつらい
のかは分からないが、俺たちはいまそれを作り始めているんだなと改めて発見
した。
■ 00/06/14(水) 11:26:44 □ ブレストフィーディングクリニック
ニュースチャンネルで金大中が北を訪問し、金正日がそれを出迎えるという
信じがたい映像を見た。鳥肌が立つような場面だった。金正日が喋る姿も初め
て映され、狂気の独裁者ではなく狡猾な独裁者であったのかと、世界のイメー
ジが大きく変わっていく瞬間だった。
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Hastings のブレストフィーディングクリニックに行く。Mは乳首が痛くて
苦しんでいるのだが、やはり彼女がやっていたことに基本的な間違いはなく、
抜本的な解決策はなく、できるだけのことをやっていくしかないらしい。まあ
Mが安心できただけでも行って正解だった。ベイビーのウェイトは 3964、
almost4キロの大台で、超順調に増えている。へその緒がついに無事落ちた。
日本ではこれを捨てたりせず保存するのだというとクリニックの人たちが皆驚
いていた。「それでどうするの?」。うーむ、知りません。
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Mが寝た後、萌を膝に置いてフランス−日本戦を見る。日本は実に数年ぶり
にいいサッカーをしているなー。日本のいいプレーの、その『頻度の高さ』は
フランスがイノチかけてまでつぶして/攻めていかないせいだが、そのプレー
の『質』はフランスが本気でも同じことはできるはずであり、満足できる。
選手個人的には西澤が評判通りすばらしい。昔「もしかしたらこいつが日本
の星か」「ああ、西澤の脚の振りの美しさ、ヘッドの強さをまた代表で見たい」
と入れ込んでいた奴が、やっと本領を発揮してくれている。ポストプレーのう
まさには驚いた。やっぱりこいつが日本の星だったのだ。
だいたい日本代表の FW で「うまい・見事」と観客がうなるような仕事をし
てみせた選手は、この試合の西沢まで3年くらい皆無だったのではないか。俺
たちはいつも中田ら中盤のプレーにほれぼれし、FW の拙さにため息をついて
いたのだ。
左サイドの中村は、初めて自分の技術が「通用しなそうな」超一流を目前に
して硬くなっている。ドリブルを仕掛けようかと一瞬迷って奪われるあたりは、
あまり見たことのない姿だ。まったく通用しないなんてことがあるワケはない
ので、こういう経験を積んで、どこまで通用しどこからが無理なのかを見極め
てほしいと思う。それは今度代表に入ったという本山にも期待するところ。
■ 00/06/15(木) 11:23:04 □ 子育て幻想
今朝Mの様子を見て、疲れと乳首の痛みと今後の不安から精神的にダウンし
すぎているなと感じた。彼女が風呂に入ったので、できるだけ1人にさせてお
いてやろうとベイビーがミルクを求めて泣き始めても頑張ってあやしたのだが、
ごまかしは 30 分ほどしか持たず、Mが風呂から上がってしまう。ミルクをや
りながらついに泣き始めるM。この絶え間のないベイビーの要求と胸の痛みに
うんざりし、そのことに罪悪感を感じているのだ。
それはもう、100% のペアレントが持つ気持ちに決まっておるのだから、泣
くな泣くな。君が多少うんざりしようがベイビーは知ったこっちゃないんだよ、
結果的にミルクさえもらえれば彼女はハッピーなんだから。Mは「ベイビーに
はこういう悪感情が伝わるのよ」といって泣くので、「それは子育て幻想の一
つに過ぎん」という。
「理想の出産&子育て幻想」に対する半年前からの怒りがまた頭をもたげてく
る。母乳育児は誰でも望むに決まっているわけだが、それがこうしてひどい痛
みなどでうまく行かないことは現実にあるのだから、そういうマザーからまず
罪悪感を取り除いてもらいたい。そして科学と研究でマザーを救う道を切り開
いてもらいたい(完璧に問題のない母乳用哺乳瓶開発など)。この理想の子育
て幻想が、マザーたちをよけいに追い込んでいるように感じられて仕方がない。
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ともかくベイビーをMから引き離す以外にこの精神的なヘタレを直す方法は
ないので、ミルクをもらったあと俺が萌を抱いてベッドルームに引きこもる。
今日はすこぶる機嫌の悪い彼女は泣きに泣いたのだが、なだめすかしだまして
ついに寝かせることに成功。次に腹が減るまでのほんの数時間に過ぎないのだ
が、これでMに休んでもらおう。
がしかし、夜Mが寝てから2時間面倒を見、疲れて寝る間際になって極めつ
けの絶叫泣きを浴びせられて、俺もまいった。数日ぶりの「絶対止まらない
200% 泣き」をやられてしまった。ああなると、Mが起きてきてミルクをやっ
てくれるのを祈ってひたすら萌を抱いてじっとしているしかない。まあ俺のは
肉体的な疲れだから一晩経てば直るのだが、最後のはじつにキツかった。とほ
ほ。
■ 00/06/16(金) 09:38:28 □ 日本からプレゼント
昨夜の疲れからか眠りが浅く、朝何度も目が覚め、あきらめて起きてフラン
ス−チェコ戦を見る。フランスのプレー速度は日本戦の 1.5 倍となっており、
やはりすごいわと思っていると、チェコがそれを上回る速攻カウンターアタッ
クでビハインドを取り戻してしまった。このチェコチームには、とにかくしぶ
といという感じだった4年前よりずっと魅力を感じるなー。どれだけ少ないタッ
チでフィニッシュに持っていくかということに全員が集中しており、それを可
能にする技術をギリギリまで磨いているようだ。日本がこういうチームだった
ら、応援していて興奮しすぎて鼻血が出そう。が最後はフランスの底力に押し
切られたようで 1-2 の負け。
日本からプレゼントが届く。『萌』と書かれた母さんの色紙やMKさんの手
作り衣類など、ベリーナイス。Mは昨夜そこそこ眠れたようで、元気を取り戻
している。ベイビーはミルクが少しでも切れると泣き出すという、けっこう気
難しい状態だが、なんとかなだめつつ初夏の日を過ごす。
■ 00/06/18(日) 13:30:36 □ ぐったりの日
俺もMもエネルギーがなく、萌が泣いたとき以外はぐったりとして一日を過
ごす。俺はなんでこんな疲れてるんだろう、熟睡できないからかな。しかし情
況はMの方がよっぽどひどいのだが。こんな調子で仕事になんて戻れるのだろ
うか、タイトな仕事が送られてきたらどうしようと恐ろしくなる。
ユーゴ−ノルウェーを夜見たのだが、こないだ見た日本−フランス戦に続き、
ヨーロッパのサッカーはダーティだなと思った。ユーゴは特にひどいようで、
ストイコはじめ全員が『常に』なにかなにかやって相手を怒らせている。審判
まで怒っていた。「あっぱれと言う他がないくらい、実に汚い」というレポー
トが出ていたのもうなづける。コソボのこともあるし、ミハイロビッチなどは
公然とウルトラライトを支持しているしでまことに嫌われ役としか思えないチー
ムなのだが、だがしかしそのサッカーは美しい。右に流れたストイコビッチか
らの左へのサイドチェンジ、その軌道にほれぼれする。あれを追うTVカメラ
マンも至福のときを過ごしていただろう。
■ 00/06/20(火) 12:20:32 □ 良化一途ではなかったのか
午後P家を訪問する予定だったのだが、萌がこの午後泣きに泣いて泣き止ま
ぬ。出かけるのはあきらめてMが何度もミルクを飲ませ、最後にはベッドルー
ムに連れて行き共に昼寝を取らせてやっと泣き止んだ。ふー。訪問はキャンセ
ル、がっくし。
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今日は日中とにかく泣き続けた萌なのだが、夜は平穏に寝ていた。がこのと
ころ腹が減った、おなかが痛いなどで泣き出す頻度がはなはだしくなっている。
だんだん悪くなっていくというのがつらい (;_;)。しかも先ほど、泣いている
うちに1人で興奮し始め、ついに「うあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ......」と息
を吐きすぎてチョークしてしまった。これは初めてのことで、Mが背中を叩い
てすぐに息をさせたが、恐ろしいことである。ベイビーというのはともかく、
理不尽なほどに未完成だ。
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