■ 03/05/06(火) 10:38:01    □ レアル-ユベントス戦


 　ラッキーなことにＭ萌が出かけてくれ、レアル-ユベントス戦をライブ観
 戦できる。ユベントスが引かずに攻めていていい展開。レアルがリーグで大敗
 してフォームを崩しているので、ユーベは強気になっており、それがハードな
 守備からいいリズムを生んでいる。

 　がレアルがロナウド一発で先行。チームの調子は悪くとも天才ストライカー
 がいれば点は取れてしまうという感じ。ユベントスにも同点に追いつく力はあ
 ると思うが、デルピエロとトレゼゲにはロナウドやラウールほどの絶対的な得
 点力はない。がその二人のごり押しで同点に追いつく。個人のアイデアと技術
 で点をきれいに削り出すレアル、チーム力をベースにした全体的な圧力から工
 場のように得点機を搾り出すユーベ。サッカー的にはレアルの輝きを期待する
 ほうがスジなのだが、チームの団結力で戦うユーベを応援してしまう。結局 2
 -1、次に 1-0 で勝てばいいユーベがやや有利かというところ。

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 　この頃萌はなにを命じても「ノー」「ノー」と、反抗的になっている。近所
 のガールズと遊んだ後は特に、子供パワーが萌の中で増殖して顕著になる。こ
 れは辛抱強くしつけていくしかないのだろう。

 　実際Ｍがいうように萌は、こうして反抗することにより「自分のインディペ
 ンデンスを試している」というところが伺える。晩飯つくり時など、お父さん
 はキッチンにいるからねと言うと OK と答え庭で一人で遊んでいる。多分近所
 のガールズと遊んでるときなんか、俺がいなくなっても喜んで遊んでいるのだ
 ろう。だんだんそういうエイジに近づいてきてるんだなあと思う。


■ 03/05/09(金) 12:21:25    □ 木琴音楽の夕べ


 　昨日の肉体労働（ペンキ塗り）による筋肉痛に加えて、朝から萌が例によっ
 ての意味なきダダこねで俺を疲れさせたのだが、とにかく天気がよかったので
 辛抱して公園に連れて行ってやった。帰るときにまたダダをこねたがこれも辛
 抱して（我ながら俺は辛抱強い）、晩飯後市が開催しているというメイデーの
 催し物を見に行った。子供がやってるアフリカン（リズムが悪すぎてアフロに
 ならずカリビアンフレーバーだったが）木琴音楽を、萌とともに楽しむ。こう
 してフラストレーションのたまらぬ充実した日にしてやれば、萌の機嫌も当然
 よいのであった。


■ 03/05/10(土) 21:03:26    □ 萌人生最高にエキサイティングな夏


 　昨日に続きメーデーイベントで、パレードを見に行けと朝９時半に起こされ
 握り飯を作らされる。まあまあ楽しかったがもうほんとにヘロヘロだったので、
 萌が飽きるのを見計らって適当に帰ってきた。スナックを食べてそのまままた
 庭で１時間。遅い昼飯を食べて今度はギターを持って出、近所のガールズと遊
 ぶ。これでもうさすがに萌も一日を満喫したに違いないと俺は思ったのだが、
 晩飯を食べるや否や、「Going outside again?! Yes?!」。俺はもう駄目とＭ
 Ｋに引き継いだ。萌は、人生最高にエキサイティングな夏を迎えつつある。俺
 一人ではとても対処できません。


■ 03/05/13(火) 10:11:48    □ 近所のガールズ問題


 　今日は一日萌と外で過ごし、夕方は勘弁してもらえるかなと思ったがやはり
 萌は近所ガールズを通りに発見してしまい、行きたいと泣くので出て行かざる
 を得なくなる。近所ガールズＥＭとＫＴは非常にやんちゃな子で、子供だから
 とたいていのことは我慢してやってるが、彼女らが俺を蹴るとか萌に悪い振る
 舞いを教えるなどあるラインを超えるたびに、俺は真顔で「ナイスにやってく
 れよ、プリーズ」という。が子供にはやはり相手がイラつくことが面白いらし
 く、どうにも止まらない。ふー。

 　そのうち飽き飽きしてきたので帰ろうと萌にいうと、「萌、行きたくないっ
 て泣きな！　お父さん嫌いっていいな！」とＥＭが囃したて、俺の腕を掴む。
 そして萌が本当に泣き出した。俺はもう我慢できず、「君が萌を泣かせたんだ
 からな」とピシャリと言う。「ウヘエ本当に怒った」という顔をするＥＭ。よ
 その子に対してきつすぎたかもしれんが、まあよその大人も怒ることはあるの
 だと学ぶのは、ＥＭにとって悪いことじゃないだろう。


■ 03/05/14(水) 11:20:10    □ 燃えるユーベ‐レアル


 　雨。ペンキ塗りの日以来ようやく初めて家でゆっくりでき、助かったという
 感じ。CL を見たら、萌を買い物に連れていこう。ユーベ‐レアル、この決戦
 が面白くないわけがない。

 　期待通り、素晴らしいゲーム。粒が揃い穴のないユーベが高いバランスで押
 し上げ、レアルが３人の天才の力で反撃する（ロナウドは怪我でいない）。リー
 グをすでに勝ち休みを取っているユーベの主力が素晴らしい出来で、特にデル
 ピエーロはもう目の玉が飛び出るファンタジスタ！　１アシスト１ゴールを決
 めたうえにファンタジーを連発しまくりで、こんなにすごい選手だったのかと
 ５〜６年見てきて初めて知った。きっと大怪我をする前にはこういうプレーを
 していたからこそ、どれほどサエなくても代表のエースであり続けてきたのだ
 ろう。ハーフで２−０、レアルの天才たちが１点をもぎ取れば延長には持ち込
 めるが、レアルは天才たち以外は普通の選手なのだとはっきり見えてしまう展
 開で、それほどユーベがオールコートに渡り素晴らしい。後半から出られるか
 どうかのロナウドがまだいるが、ラウールと彼が 100％じゃない限り、ユーベ
 の DF を２度は崩せまい。

 　点を取るしかなくなったレアルが後半押し上げ、スローインにすらならずに
 延々と攻め続ける。この時間を切らないといつかは点が入ると思っていると 
 ロナウドが倒され PK。がこれをブッフォンが止めて悪い流れを見事に断ち切
 り、ネドベドがイエロを振り切って追加点！　うーん素晴らしい。これで決勝
 はイタリア・ダービーとなった。欧州最優秀選手を取るのが確実かと思われた
 ネドベドが、無用なつまらぬファウルでイエローをもらい決勝に出られなくなっ
 たのが実に残念。彼はホイッスルとともに泣いていた。彼にとってはＷＣ決勝
 と同じことだったのだろう、気の毒すぎ。


■ 03/05/18(日) 12:21:06    □ 「楽しかった！」


 　久々の好天に、萌と川へ出る。気持ちがいい。これで木陰があってくれたら
 最高なんだけどなあといつも思う。ゴミを燃やした跡も毎度ながらあって腹が
 立つ。環境保護意識というものは、日本もカナダもあまり変わらんのじゃない
 かと思う。人口が少い分カナダの方が被害が少ないだけで。

 　そのあとプレイグラウンドにも行き、また夕方は隣家の孫ＫＤとも遊んで、
 萌は非常に充実した一日だった。すごいカミナリがあった。

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 　Ｍが大学のことで常時忙しく、俺は育児疲れで短気になっている。ここ数日
 萌がわがままをいうたびに、大きな声を出して叱っていた。強く叱るのは教育
 のうちなのだが、自分が（意識的にではなく）反射的に大声で「萌！　だめで
 しょ！」といい感情を逆立てているのが嫌で、気を鎮めねばいかんと壁に頭を
 押し付ける。

 　夜、「今日は風呂に入れなかったから」と首と足を拭いてやると、萌は「気
 持ちいいね」と笑う。歯磨きをさせ、ベッドで本を２冊読んでやってから、い
 つものように一日のおさらい。「―――今日はさ、まず川に行ったでしょ。石
 をたくさん投げてさ、ポチャン！　バシャン！　って。楽しかったね」「ねえ」
 「そこでピクニックをして。大きな鳥もいたよね」「英語は？」「英語でいう
 と big bird」「big bird ねえ、ぴゅーって flying ねえ！」「それからプレ
 イグラウンドに行って、萌はタイヤに一人で登ったよね。素晴らしい。で帰っ
 てから、隣のＫＤと遊んだでしょ。」「ＫＤ、ねえ！」「今日はいい日だった
 ね。楽しかった？」「うん、楽しかった！」。―――今日の出来事を思い返し
 て、萌は実に幸福そうな顔をする。その顔を見ていると、苦労も忘れるわいと
 いうわけだ。

 　俺は自分がこれほどまでに子供の世話を焼く親になるとは夢にも思わなかっ
 たが、こんな幸せな顔をしてくれる相手にならば、どれほど体がしんどくても
 退屈が続いても、喜ばせてやりたくならないほうが無理だ。これは親心などと
 いうよりも、人間が生まれ持つ善性というものが子供のイノセンスによって共
 鳴しまくって脳内麻薬かなにかを放出しまくり、俺の行動を決めているんじゃ
 ないかと思われる。萌がこういうイノセンスを失わない限り、俺はひいひい言
 いながら一緒に遊んでやることだろう。


■ 03/05/27(火) 09:02:12    □ 旅行準備


 　明日から 12 日間のノバスコシア旅行。朝から気が急いて旅行準備をするが、
 １年ぶりなもので見つからないものが多い。Pocket PC に詰め込む記事だけは
 5MB も用意できた。これだけあれば持つだろう。素晴らしい。

 　この大コラムを書いていてくれる「おっちゃん」という人は何者なのか不明
 だが、歌謡曲やマンガや映画や文学について、つまりありとあらゆるサブカル
 〜重カルを詳しく紹介しつつさらりと楽しみを分け与えてくれる。柳ジョージ
 に「酔って候」という歌があるのだが、このタイトルとモチーフ使用について、
 司馬に許可をもらいに行くというエピソードが引用されていた。ロック黎明期
 にはそんなこともあったのねえ。こういうサブカルを楽しく知らせてくれる人
 といえば日没さんにトドメをさすのだが、競馬エッセイはもう書いていないの
 だろうか。まだシンガポールだったかに出張中なのかな。

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 　Ｍが戻ると萌と旅行用の買い出しに出る。新しい携帯用おもちゃを２点と旅
 行用水筒。いいものがみつかってうれしく帰る。寝よう。明日は５時起き、と
 ほほ。