【Journal】PoCo 市の静かな夏
■ 01/06/12(火) 14:23:02 □ 階下リノベーション開始
ガレージのクローズからBR母さんの住居増築作業が始まる。雨漏りしない
ようまずはコンクリに溝を切ってるのだが、これをやってるのがMDという若
い女の子なので驚いた。「ごっついボーイズが来るのかと思ってたよ」という
と、私はごっついガールだわよと笑うのだが、Mと変わらない体格なのである。
ぜんぜんサボらないし、えらいなあ。
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午後、無事着いて寝て起きたよと母さんから電話とファックス。ファックス
には、「今回はトモたちと萌を見てすべて安心したので、涙もなく分かれられ
そうだなと思っていましたが、空港で『ほらトモがまだ見送っているよ』と量
夫さんがいってハンカチで顔を覆って泣き出すので、私ももらい泣き。一気に
頭痛がしてしまいました。トシかしらね」と書いてあった。いや実際、空港の
別れというものはやるせないのである。
■ 01/06/15(金) 11:55:25 □ 萌歩き始める
ガレージのリノベは遅々として進まず。だいたい親方EDはほとんど現われ
ずMDが1人で下仕事をやっているのであり、これじゃ一月かかるのも当たり
前という感じ(まあそれだから人件費が安いのだが)。昨日雨を止めるコンク
リリムがやっと完成し、今日は天井をガツンガツンと叩いて壊している。すご
い振動で、家の総体的な耐久性に影響がなければいいなあと思う。
昨日萌がついに歩き始め、今日はもう何度も何度も TV 前とテーブルの間1
mを往復していた。最初は無意識にやっていたのだが、徐々に自分でも行ける
ことに気がついたらしく、夕方頃はニヤニヤしながら往復していた。この頃の
毎日の萌の進歩にはまったく驚くのである。
■ 01/06/16(土) 15:04:38 □ 萌の突進
コンフェデ杯なのだが、ベンチに藤田が入っていたらしい。知らなかった。
だったら決勝、FWを2枚入れる前に藤田を入れてくれよお.....(;_;)。なん
でトルシエって、負けるときにはああいう粘着力のない采配をするのだろうか。
小野が効かず中盤がなくなった時点で、藤田の経験に託すという手を切ってほ
しかった。
歩けるようになった萌が、今まで超えられなかったあらゆるバリケードを手
でどんどんおしのけてニカニカと笑いながら俺のエリアに入ってくる。滅茶苦
茶かわいいのだが、実によわった。やはり本格大工仕事でバリケードを設ける
以外に方法はないのだろうか。なんかやりたくないのだよなあ。完全に仕切っ
てしまうのはいやなのだ。
■ 01/06/23(土) 17:56:00 □ ワールドユース
午後から天気がよくなったので、明日のゲストに備えて掃除をする。萌の機
嫌が上下激しく、なかなか仕事が進まなかった。萌の歩きっぷりはすごい。部
屋の隅から隅まで、タッタッタと加速し続け、脚が前に進みすぎ上体が後ろに
傾いても突き進んでいる。この家に引っ越すまではハイハイもできなかったこ
となんて、信じられないほどだ。
晩飯を作りながらワールドユース・カナダ−ブラジル戦を見る。ブラジルは
コンフェデ杯のB代表よりも全員はるかにうまい、すばらしい選手揃いだった。
久々にブラジルのサッカーを見て美しいと思った。
カナダは2戦目ドイツにめっちゃ無様に負けていたのだが、そのドイツより
もはるかに強いこのブラジルに対しては、けっこう食い下がっていた。やっぱ
り2試合くらい戦い、あるいは敗退が決まってプレッシャーがなくなってから
ようやく地に脚が着くというのが、カナダ代表各年代を通じての悪癖なのだろ
う。勝ち目はまったくなかったが、2失点ともブラジルがしっかり攻めカナダ
が崩されてのゴールで、美しかったのでよかった。ドイツ戦の 4 失点は見て
いて腹が立ったからな。
2点目は2人のブラジル選手がゴール前で交差してカナダDFを完全に切り
裂き、そこにボールがまた別の角度からスルーされるという、久々に美しきフッ
トボールのモーメントであった。日本にもああいうプレイが出たらいいなあと
思う。
■ 01/06/24(土) 25:47:09 □ Pre-natal クラス同窓会
出産準備クラスの同窓会をうちで行う。5家族 11 人がやってきたのでえら
い騒ぎだったが、ベイビーたちはそんなに泣いたり興奮しすぎたりはしていな
かった。普段大人としか会わない萌がいちばんハッピーで興奮していた。やっ
ぱりほかのベイビーと定期的に会うような機会を作らないとかわいそうねえと
Mが反省していた。たしかにその通りなのだが、これ以上時間が削られるのは
実に俺たちもせつない。
半年前に会ったときには皆新生児で、どんな顔をしているのかもよく分から
なかったのだが、皆文句なくかわいいベイビーとなっていた。特にMRの双子
の子がかわいい。顔はアジア系で、髪の毛がブロンドなのである。うちもそん
な感じになるかと思っていたのだが、萌の髪の毛は黒とブラウンの中間という
感じ。CLの子はグレイシーSTそっくりだったし、やっぱりどこの混血家庭
も非白人の遺伝子が優勢に出るようだ。
■ 01/06/29(金) 22:03:13 □ 庭のチェリーの木
1階はバスルームの拡張まで始まる。見るたびにできあがっていくのでうれ
しくなる。萌の機嫌が悪くなるたびに、裏庭に連れ出して一緒に庭のチェリー
を食べる。幸せな感じ。デッキにかわいい猫も来ているが、なついてもらって
は困るので努力して無視中。
■ 01/07/03(火) 20:15:39 □ よい夏 Golden Ears
暑かった。今日は本当に暑かったのだが、前々から計画していたゴールデン
イヤズ公園に行く。碧の湖に雪の渓谷に収斂しているという絵葉書のようなと
ころで、木陰は涼しく、まったく文句なかった。
が、カナダではこう夏のド快晴にちょっとでも日向にいると肌に紫外線が突
き刺さるという感じで、10 分ほどしかビーチにはいられなかった。特に萌と
Mにはこれはきついと思う。UV クリームをブリブリに塗ったけれど。とにか
く非常にナイスであったが帰りの道が混んでいたこともあり、この暑さに実に
へばった。
おとといからBRの妹のP叔母さんが泊まっているのだが、英国カナダのお
ばあさんはたいへんだなあと思う。BRもP叔母さんも大食漢ではないのだが
食習慣から体重がついてしまうこともあり、足腰が非常に痛んでいる。萌と遊
びたくても体が言うことをきかないという感じで苦労している。今日のように
出かければ、肌が繊細で暑さに弱いので日向には出られないし。
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暗くなってからは、素晴らしく涼しい風が吹き込んできている。夏の匂いが
する。今年はいい夏を過ごさせてもらっている。
■ 01/07/11(水) 00:20:36 □ 萌初めての大発熱
むちゃくちゃな日と相成ってしまった。萌が朝からクランキーなのよと言わ
れ抱いてみると、えらい熱い。鼻も出ているしうじうじと泣いているしで、こ
りゃ風邪だなと熱を計ってみると、39.5℃という信じがたい数値が出た。そん
なばかなと何度も計ってみるのだが、どう計っても 39.0℃はあるのだった。
大人でこんなにあったら起き上がれないぞ。
萌は別に苦しがっているわけでもないのだが、あまりの数値の高さにうろた
え、折り悪くかかりつけの Dr.B に診てもらえず、仕方がなくER(救急病棟)
へ行こうとなる。クスリで熱さましにトライしてからでいいのではないかとも
思うが、なにしろ万が一を考えると根拠のないことはできないので病院へ。
ERでは予想通り、熱があるだけで見た目どうということはない萌は緊急度
最低と見なされ、どえらい待ちとなってしまった。Mの出産時、病院で過ごし
た長い時間を思い出しました。待つ待つ待つ。モバイルギアに仕事ファイルを
入れて持ってくればよかったと思いイライラする。ただただ早く医者が来てく
れと祈るのみであった。
結局4時間待って俺はあきらめ、タクシーで帰る。と入れ違いで医者が来た
そうで、俺が家に着いた瞬間Mも帰ってきた。なにもかもが裏目に出る、そん
な日なのだ。ともあれ、診断は原因不明、尿検査等に異常はないのでお大事に
していればおお事にはならないだろうということであった。ほげほげ.....。
でもまあ異常なしと分かっただけでもありたがい。
■ 01/07/13(金) 22:40:08 □ 乳児ハシカなのだった
昨日萌の具合はだいぶよくなったのだが、Mがあれこれとやることが多くて
イライラしており、ダークな日。萌を連れて公園に行くと、よその子供たちと
一緒になる。俺はビギナー父親なのでそうした子供たちが乱暴だったり、逆に
萌が乱暴なことをしたときに、よその子をどう扱っていいのか分からない。
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今日は熱が下がり、赤い斑点がおなかに出た。これを症状一覧で見ると
「infant measles 乳児ハシカ」そのものと出た。ハシカと聞けばけっこうお
おごとなのだが、「乳児ハシカ」はハシカよりもはるかに弱いウィルスらしい。
本当のハシカは予防接種を受けているはずなので、まあこれで大丈夫だろう。
■ 01/07/15(日) 11:42:10 □ さよならP叔母さん
BVのバースデーとさよならP叔母さんのために、これからBV家まではる
かな旅路。P叔母さんのひと月にわたる滞在は、長すぎて皆が最後には疲れて
いたとのこと。まあ当然だろうなあ、みんな自分の生活があるんだし、厄介を
かける方も気疲れするし。
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結局手違いなのかBVの友人を集めたバースデイが完全にメインになってい
て、さよならP叔母さんな気配はなにもなく、なんだか気の毒だった。「今日
はさよならP叔母さんの日だと思ってきたんだけど、なんだか違っちゃったね」
と声をかけると、いいのよいいのよ、萌ともう一度会えただけでもうれしいわ
といっていた。「本当に萌はプレシャスだわよ、なんてにこやかなベイビーな
んでしょう」。実際本当に、萌はどこにいっても笑顔を振りまいていて、皆に
よろこばれている。ありがたいこと。
■ 01/07/24(火) 19:41:00 □ 公園で砂遊び
このところずっとMの論文書きが続き、俺は終日萌の世話。俺の仕事スケジュー
ルはそれを見込んであるとはいっても、プロジェクトはすでに始まっているの
で気が急いて、スキを見て 500 ほど進める。がそこまでであった。
午後萌を連れて公園で砂遊び。韓国人のお父さんが日本語で話しかけてきた。
あれま日本語が喋れるんですかと聞くと、英語がまだあまり話せない新移民な
のだという。韓国には行ったことがありますよと俺のおそるべき韓国サッカー
知識を披露すると、サッカー話で盛り上がって楽しかった。楽しかったまた会
いましょうというと、いつどこでですかと聞かれ、なんと答えたらいいのか困っ
てしまう。まあこの公園で、いずれまた。電話番号でも交換しておけばよかっ
たかななどと後から思う。
■ 01/07/29(日) 10:40:06 □ Mのペーパーがついに終わる
Mが論文の仕上げに入ったので PC を使えない日。昨日久々に Dynabook EZ
でタイプしてみて思ったのだが、あのキーボードはもう本当にだめだ。コスト
ダウンのせいで材質が悪く買った直後からキシミがあったが、今はもう普通の
10 本指タイピングなんか無理というほどキシミ引っ掛かりが出まくっている。
あんなキーボードで仕事をやらせておくのは気の毒である。PC を買おう。あ
れは本当に、PC 人生最大の失敗買い物であった。
■ 01/07/30(月) 13:36:41 □ 夏の風のハッピーデイ
Mが論文を抱えて学校へ出かけ、俺は仕事を開始してバリバリ進めていると、
萌がすばらしい機嫌で昼寝から目を覚ました。外は涼しいサニーデイだし、こ
こは仕事はあきらめて萌と遊んでやろう。お茶漬けをちょっと食べさせてから
庭で遊ぶ。無心に遊ぶご機嫌な萌を見ていると、胸が暖かくなる。
あまりに萌が楽しそうで、退屈する部屋に戻るのがしのびなかったので、俺
のコーヒーとモバと椅子と萌のジュースを持ってもう一度出直した。こないだ
買った小さな折畳み椅子は具合がよい。こうして涼しい夏の木陰でコーヒーを
飲みながら日記を書いているというのは、昔バイクで行ったツーリング先のキャ
ンプ場の快適さに近い。カナダは涼しいのであまり季節感がないが、もう7月
の終わり。日本でなら夏休みのキャンプツーリング前に必死に働いている頃だ。
ああした、大暑の町から山へというハピネスは今は遠くに行ってしまったわけ
だが、まったく予想もしなかった形の別のハピネスが今こうして、木の枝を折っ
て遊んでいる。
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今日は萌は本当にいい子であった。遊んでいて一日中楽しかった。Mが帰っ
たら仕事に戻ろうと思っていたのだが、夜はもう疲れていてだめなり。
■ 01/07/31(火) 15:43:43 □ アライグマ問題
ここまで本格開始できなかった仕事を猛然と進める。昼過ぎに、鍵がなくて
家に入れなくなった隣の家のMRが萌と遊びに来てくれた。MRは中学生くら
いだと思うが、かわいくやさしくてシャイで、一言でいうとスイートである。
俺は知り合いにティーンエイジャーなんていなくなって幾久しい(笑)のでど
う対応していいのか分からず、あどうもどうもなどと言って仕事を続けるので
あった。
数日雨が続いているのだが、今日はなんとなく空気がしっとりして、日本の
雨上がりの初夏という感じがする。日本じゃ8耐ウィーク、夏の風がなつかし
い。オーストラリア北部(亜熱帯)出身のJLも昨日、似たようなことを言っ
ていた。
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さほどサボってもいないのになかなか進まず、仕事が終わったのは 12 時と
なった。ふーと休んでタバコを吸いにデッキに出ようとすると、そこには例の
アライグマ親子がおって、ゴソゴソと置いてあるものをチェックしているでは
ないか。あ、あ、阿呆な畜生どもおお! と追い払うのだが、人ずれしていて
なかなか逃げないんだなこれが。とほほ。今後トラブルになりそうである。
■ 01/08/09(木) 12:18:32 □ ミネカダ公園は熊の土地
強烈な真夏日、昼前に 30℃を超えた。これは仕事をしている場合ではない、
スケジュールをシフトして出かけよう。近くのミネカダか、その上のピットレ
イクへ。
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午後食べ物を用意してピットレイクを目指して出かけたのだが、行き止まり
になってしまった。そこにあったロッジの親父さんに聞いてみると、ピットレ
イクは川向こうからしか行けないのだとのこと。あれま。そのロッジがあった
場所がまさにミネカダパークで、うっそうとした小規模なレインフォレストに
なっており非常にナイス。だったのだが、親父さんが「今日は朝から2組のパッ
カーがクマを見たと言っておった。ピクニックはせんほうがええぞ」というの
である。がっくー。
山でのピクニックはあきらめて町に戻り、超久々にプールで遊び、その森の
木陰でピクニックをした。まあ萌は久々のプールに喜んでいたし、どこに行っ
ても夏の風はナイスなのだからよしとしよう。
しかし近場でパラダイスの夢は消えたなあという気がする。もともと殺風景
な田舎を開発して住宅地にしたのだろうから仕方がないのだが、PoCo は一見
美しい郊外&田園地帯のようでありながら、木陰でゆっくりくつろげる公園も
ない。リンカーンパークは殺風景な林でベンチもないし、ピットリバーは陽射
しが強すぎる荒涼たる土手だけ。ただ1つある本当に美しい山ミネカダは、ク
マのパラダイスで人間は入れない。須坂あたりと同様、田舎なのに自然が不足
しているのだ。PoCo の子供たちは夏休み、なにをしているのだろう。自転車
に乗ってなにかを求め移動しているわけでもなし(バスのストライキはようや
く解除されたけど)、となりの小僧は苛立ちをやすりで削り落とすかのように
テクノ音楽を毎日ガンガンかけている。
■ 01/08/12(日) 13:06:01 □ 萌の乳離れ
昨日萌がおっぱいを飲まなかったとMがショックを受けていたのだが、今日
も同様で、ついに萌が自力で乳離れしてしまった。「もうマイベイビーじゃな
いんだわ」などといって、Mは感傷的になり泣いておるのです。久しぶりに日
本にも電話しようかな。
今日は山ぎわに少し雲が出、昨日よりは気温が下がった。やはりいくら夏と
はいえ少しは雲もないとイカンと思う。日本の夏がよいのは、ギラギラの太陽
ともくもくの雲が両方あるからなんだなと思う。スコールがあるのがよいとこ
ろなのだ。それにしても窓から入る風がすばらしく快適。
■ 01/08/21(火) 12:31:49 □ 危険な娘
最近知恵が付きワイルドになり危険度が増す一方の萌を追いかけて、一日が
終わってしまった。仕切りのクーラーをついにあきらめ、巨大なトイボックス
を置く。またぐのが大変で大人の方が怪我をしそうな感じだが、なにしろ萌が
クーラーの上によじ登りそこで立ちあがってしまうのだから放っておけない。
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昨日に引き続き仕事は進まず、1333。まあ本来休みのところを休まずやって
るので先行してるのだが、休んでないわりには進まないのでがっくりくる。
進まないのは萌のせいで、やることなすこと危なくて仕方がないのだ。戸棚
や引き出しを開けて指をはさみ泣くくらいだったらまだいいのだが、カウチ上
で立ち上がって逆さ落しになりそうになるし、今日はついにテーブルによじ登っ
てそこで立ち上がってしまった。立ち上がらなければまだ危険は少ないのだが、笑
い事ではないのである。明日からきつく叱ってみよう。萌は俺たちが怒ってい
るとすぐに分かり、「そんな怒らなくたっていいじゃない」というスネた顔で
こちらを見やっている。それでまた笑ってしまうのだが、今回ばかりは笑って
いられない。
■ 01/08/23(木) 13:12:26 □ 陪審員問題
Mが陪審員に選ばれたという最悪の知らせ。カナダじゃ陪審員に選ばれる
と、基本的に拒否権はないのである。最悪俺は仕事を断って萌の世話に専念し、
Mがクラスをスキップして朝から夕方までダウンタウンの法廷に通わなけれ
ばならない。しかも民事訴訟という以外なんの裁判でどれだけ続くかすら分か
らない。災難としかいいようがない。司法に一般人を入れるというのはデモク
ラシーの理想であり、デモクラシーはコストが高いものだとは分かっているが、
勝手に任命して拒否権がないんじゃ徴兵制と変わりないのである。他人のトラ
ブルで個人の生活がある日突然ぶち壊しにされるというのは、どうしても納得
できない。
とりあえず書面で事情を説明して免除を申し込むこととした。「幼子がおり、
陪審の務めを果たすには父親が仕事をやめるか子供を一日中デイケアに入れな
ければなりません」。これでも連行するというのならこちらから訴訟を起こし
たいわ。
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萌の引き出しオープン指はさみ泣きに対処するため、ストッパーをつけよう
とドリル/ドライバーを買ってきた。中国製とはいえ Ryobi の 12 点セットが
$30 で買えてしまうのだから、いったい世の中の物価というのはどうなってる
のだと不思議。中国から運んでくるだけで $30 なんて消えてしまうんじゃな
いのか。引き出しストッパーと本棚の倒れ止めをあっという間にインストール
できた。快感。これでうちでのほとんどの用途に足りるだろう。
■ 01/08/30(木) 24:31:10 □ イングランドのお客
昨日からイングランドのCH(ロンの妹の娘・つまりMのイトコ)家族が滞
在中。みんないい人で非常に楽しいのだが―――特にALは英国のポリスマン
なので、サッカーのことやフーリガンのことをいろいろと聞けて面白い―――、
やはり家にお客がいると疲れる。ヨークシャーなまりが聞き取れないのもカナ
ダに来たばかりの頃みたいで疲れるが、萌の世話にいちばん疲れてしまう。
萌はお客(特に元気なMA少年6歳)がいるので興奮してじっとしていられ
ず、放っておくとちょっと大変なのだ。Mは常に大人と会話してもてなしてい
るので、俺が1日中追いかけなけばならない。俺が放っておいてもAMが非常
によく世話をしてくれるのだが、10 歳の女の子に自分の娘の世話を押し付け
てコンピュータで読み物などしているわけにはいかんので(AMだって遊びた
いし、万が一萌が転んで泣いたらAMが気の毒だ)、結局12時近くに皆が寝
るまで自分のことはなにもできない。まあ数日間は仕方がない。明日は何年ぶ
りかの PNE(アミューズメントパーク)。これが 2001 年夏最後のイベントと
なりそうな予感。
■ 01/08/31(金) 22:53:56 □ PNEベリーナイス
PNE は非常に楽しくて、ライドに乗らなくても十分楽しめた。季節も暑過ぎ
ずかつサマーらしくて最適という感じ。
なにより萌がご機嫌なのが最高であった。四方八方どこに目向けても人がい
てものがあり歓声とざわめきと音楽が聞こえるという状態がひっじょーにうれ
しいらしく、歩いていてもダッコされていてもカートに納まっていても実に機
嫌がよかった。途中のカートの中での昼寝も、夏の風が吹きすぎるハンモック
みたいなものなわけで、ぐっすりと寝てパッとヨロコビと共に目を覚ますとい
う感じであった。
英国組AMとMAはどちらも非常にいい子で、次々にライドに乗りたいと泣
くかな、そうしたらライドは高いから(たかがゴムの簡易バンジージャンプで
7ドルくらいしていた!)親が困るよなあと俺は心配していたのだが、いろん
な素朴動物ショーを見ながらあちこち歩き回るだけで楽しんでいてくれた。俺
たちは萌と一緒にいたいAMを連れて歩いたのだが、彼女など牛馬の厩舎を見
ているだけでも十分に楽しかったらしい。聞けば将来は獣医になりたいのだそ
うで、それは実に向いている物静かな子なのである。
■ 01/09/01(土) 22:57:38 □ 静かなさか田家
午後CH一家がBV家へ移動し、静かなさか田家に戻る。萌は昨日までの興
奮とハピネスの反動なのか、ちょっとカリカリしているが。Mの陪審員は免除
になったとのありがたい知らせも入る。セプテンバー、夏は終わった。
疲れたが、それにしてもいいお客さんだった。昨夜もMが寝た後ずっと、A
Lに英国フットボール事情のインタビューをし数時間楽しんでしまった。リー
ズの第2キーパー Paul Robinson がALの友だちの息子で、小さいときから
ずっと知ってるんだとのこと。「将来代表に入るっていわれてるくらいの器だ
よ」とうれしそうだった。イングランド代表! ドーとしかいいようがない。
今日ちょうとWC予選ドイツ・イングランドという大一番があったのだが、そ
の結果をネットで見て「トモ! やったぞオーウェンがハットトリックだ!」
と二人で多いに盛り上がってしまった。来年はきっと彼らも日本を応援してく
れるだろう。大会後、思ったよりも日本はずっと強かったといわれたいものだ。
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