アロハ Big Island

  ハワイ・ビッグアイランドから昨日戻りました。前にマウイに行った時
 と同じく、旅行中にヒマにまかせて書きまくった旅行記をコピーします。
 めちゃくちゃ怠惰な旅行だったので、退屈な旅行記でナンなんですけど :-)。

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■ 96/12/03(火) 21:27:06	 □ アロハ Big Island
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     ハワイ時間7時、ようやくコンドーについて飯を食いほっと一息。つ
    らい小さな飛行機の中で考えていたのだが、やっぱり椅子というものが
    俺の体には合ってないように思う。こないだ PC デスクの脚を短いもの
    に換えて「PC ちゃぶ台」にして以来腰の痛みがすっかりなくなってい
    たのだが、座席に長時間座るとやっぱりお尻の骨が痛い。Mはヘーキだ
    というのでお尻の肉厚の問題かもしれない (笑)。長野のおばあちゃん
    が初めて飛行機に乗ってブラジルに行った時、座席にずっと正座してい
    たという笑い話があったが、それは絶対にそのほうがラクなんだよな、
    日本人には。

     さっそく SPRY にアクセス。ダイアラーの設定がうまく行かずだめか
    と一瞬思ったのだが、見事成功。大量のメールを受け取り、日本とカナ
    ダに暑中見舞を送る。OK :-)。しかし、バンクーバーでは完全フリーア
    クセスだから気にせずにガンガンやってたけど、電話代がかかるとやっ
    ぱりびびるなー。くだらない記事を流されるとアタマにも来るし。これ
    からは人々のために、あまり下らないことを書かないようにしよう (^_^;)。

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     しかし Big Island はかなり殺風景なところだ。飛行機から見渡す限
    りの溶岩が見えたのには興奮し、ビートルズ来日みたいなあの「タラッ
    プ」で初めて飛行機から降りたのがうれしく、Kona 空港のほとんどが
    屋根だけのアウトドア施設なのには感激したけれど、その後はどこも溶
    岩の岩石群に灌木が生えるだけの、なにかものさびしい島。人口も少な
    いようで空港付近に町もない。コンドーが見つかるまではかなり心細かっ
    た。

HAWAII MAP

 このコンドーのあるのはさっき通り過ぎた Kona というリゾートエリ アのはずれみたいだけど、このあたりにはああいういう人口的な町しか ないんだろうか。島の反対側にあたる Hiro という町が唯一の大きな町 なのかな。別に都会に行きたいわけじゃないけど、人が住んでいないと ころというのはやっぱりそれなりの理由があるような気がする (笑)。



 ま、マウイもついた日のカフルイはこんな感じだったかもしれないな。 水がまずくてお茶も飲めず困った。明日ミネラルウォーターを買ってこ なければ。



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     メールを送ってから台所を見てみて愕然。無数の子アリが晩飯の残り
    物とおやつのドーナツをかじっていた。げげ、建物の3階なのにどうし
    て食べ物があることが分かるのだこいつらは、信じられん。「これがト
    ロピカルな国というものよ、アフリカなんかこんなものじゃなかったわ
    よ」と動じもせずに不敵に笑うM@アフリカ在住4年さん。そうだろ
    うけど、ドーナツがやられたのは痛い (泣)。

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■ 96/12/04(水) 12:45:07	 □ 近場探索
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     環境が激変したからか、夜眠れずに苦しんだ。窓を開けるとちょっと
    冷え、閉めると蒸すという感じ、布団じゃ暑いしシーツだけじゃ寒いし。
    うまくこの温度をコントロールできない。

     起きてメールを受け取り、パンをかじって散歩に出かける。このあた
    りではやっぱり泳げるところは見つからず。しかし真っ黒でごつごつな
    溶岩のみの海岸というのはインパクトがあるなー :-)。

Tomo in the water Tomo in the water
 フロントに行って昨日のマウイ SPRYNET アクセスポイントへの電話 料金を尋ねてみると、予想外に高かった。C60/min。これは使えないわ、 地元 ISP と契約した方がはるかに安上がりになってしまう。快適メー ル計画は挫折、最低限のアクセスにするしかないな―。がっくり。 ----------------------  水着に着替えてもう一度行ってみる。どこもかしこも本当に真っ黒な 溶岩ロック。砂浜も黒いし。すごいなこの島は。軟弱観光客が泳げると ころは見つからず、サーファーたちがどばーんとサーフしてるところを 見ながら日陰でのんびりとしていた。ものすごく巨大でうつくしい木が たくさんある。やっぱりこれだけ気候がいいと植物にも天国だ :-)。  昼飯に戻ってきてベッドに転がっていると、あまりのよい塩梅に昼寝 をしてしまった。♪サマータイム、ライフイズソーイージーという感じ。 気候が暖かいということは、ほとんど他のなにものをも上回るかもしれ ない。......ま、だからといって住みたくはならないけど :-)。「日本 だって一年のうち2〜3ヶ月くらいはこんな感じだしな......」なんて 思いつつ夕方まで寝ていた。 ----------------------  晩飯を食べに出かけて帰ってみると、 TV のツーリストチャンネルで 溶岩特集をやっていた。Kalapana という集落全体が、溶岩に呑み込ま れ消えて行くシーン。映像が新しいので 80 年代という感じ、こんな大 惨事があったのか。伊豆大島がいちど危機一髪だったことがあったけど、 こっちのほうは規模がはるかに大きかった様子。そういえば 70's 後半 に Kalapana っていうハワイのバンドがあったけど、ここから名前を取っ たんだな。  アスファルトの道を焦がしながら溶岩がじりじりと進んでいく風景は すさまじいものだった。人々が近くで見ているのであんまり大変な事態 だという感じはしないのだが、じっさいなにもかもが燃えて残るのは真っ 黒な溶岩の分厚いプレートだけだもんな―。地図で見ると道路がそこで ぷっつりと遮断され、草木も生えぬ黒い溶岩の原と化している。すごす ぎる。 ====================================================================== ■ 96/12/05(木) 11:16:09 □ Kohara 地区ロングドライブ ======================================================================  初の本格観光。火山地帯に行くのは朝早起きして出かけないと無理な ので、北側の突端部分・Kohara という地区をドライブ。高い尾根をつ たって走り抜けるのはなかなか爽快だったが、景色は火山の裾野に草が 生えたという感じの眺めが延々と続き、雄大だけどどうということもな い。有名なマウナケアの天体観測所が道から見える。だんだん「とりあ えず島の1/4 を済ませてしまおう」という体勢になり、あまり止まりも せずに淡々と走り続ける。  全米有数の地所を誇るという Parker 牧場の町、Waimea で昼飯。全 米有数ったって、勝手にやってきて「ここが俺の土地だ」と宣言しただ けだろう......と思ったら、偉大なるカメハメハ大王の命を受けて野生 化した牛馬を家畜化し、王の娘を嫁にもらってうんぬんとのこと。うー む、日本の戦国時代みたい :-)。
King Kamehameha  そこからカメハメハ大王の故郷を経て海まで降りて、島で随一の
ホワイトサンド・ビーチに行く。砂時計のような微粒砂浜、美しい。
しかし今日はどこも風が強くて、浜に風紋が刻まれ、座っている俺
たちは砂まみれになってしまう。ここのほかにはブラック・サンド
の浜があるらしい。泳ぎたいな、ちょっとだけでも。

King Kamehameha
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     帰りにスーパーに寄って晩飯の材料を買う。ハワイは日本食が結構あっ
    てうれしいのだが、輸入の日本うどんを買って料理しようとしてみたら
    粉々に砕け散ってしまった。よほど古いのを冷凍で保管してたんだろう
    なー、くそ。

     そういう古い輸入物より、新鮮なハワイ産日本食品のほうがうまいよ
    うだ。「ハワイ納豆」があって感動して買ったのだが、なかなかうまかっ
    た。アロハ醤油なんかもあった。さすがにそれは、まずいと1週間の滞
    在中地獄の夕食となってしまうのでよしたけど (笑)。うどんも、日本
    ものと同時に買ったカリフォルニアもののほうがはるかに食えるものだっ
    た。

     焼きうどんを食って明日の予定はとMに聞いてみると、「今日十分ド
    ライブしたから、明日は移動したくない、近場で済ませよう」との返事。
    なんて素晴らしい同伴者なのだ君は :-)。それは単にあなたも同じめん
    どくさがりだからよ。いやいや、こんなはるばるやってきて、良い気候
    だけを味わいながらなんにもしないでいい日が一日ごとにやってくるな
    んて、極楽ではないか :-)。

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     実際、二人ともドライブは好きじゃないので疲れてしまう。慣れない
    土地なんだからのんびり走りたくても、常に後ろの車からのプレッシャー
    を感じて緊張しているし(地元ドライバーはかなり飛ばす)。そしてそ
    もそもこんな大きな島では、ゆっくり走っていると日が暮れてしまうと
    いうあせりがいつもあるのだ。

     空港でもらったガイドを眺めているとやはり Hiro という町にこの島
    の歴史の全てが集約されているように思えるのだが、宿のある Kona か
    ら Hiro はあまりにも遠い。火山公園も遠いけど。こうしてパックで眠
    る場所がすでに用意されていると、心配がなく実に気が楽な反面、自由
    がまるでないのだった。いつものようにいくつかの場所に分けて寝場所
    を移動しながら楽しみたいのだが。知らぬ間に安逸と自由をてんびんに
    かけてしまっていたなあ。


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